転入と編入の違いとは?高校生・保護者が必ず知っておきたい制度と注意点を解説

高校生活の中で、「別の高校に移りたい」「環境を変えてやり直したい」と考える生徒は少なくありません。
そんなときに必ず出てくる言葉が 「転入」 と 「編入」 です。
しかし、これらは似ているようで実際には大きく異なる制度です。選択を誤ると卒業時期の遅れなど、思わぬ影響が生じることもあります。
本記事では、転入・編入の違いを制度面からわかりやすく解説。適切な判断をできるよう、必要な情報を丁寧にまとめました。
1. 転入と編入の基本的な違い
転入と編入の最大の違いは 「今の高校に在籍しているかどうか」 です。
この点を理解することで、制度の全体像が見えてきます。
転入(転校)とは?
転入とは、現在高校に在籍している生徒が、退学せずに別の高校へ移ることを指します。
在籍したまま学校を移るため、在籍期間が途切れず、卒業に必要な「通算3年以上」の条件を維持することができます。
- 学籍が途切れずに移れる
- 空白期間がない
- 前の高校の単位や在籍日数がそのまま活かせる
学年制では単位の引き継ぎが難しい場合もありますが、学籍の空白が生まれないため、編入と比べると卒業時期がずれにくい点が特徴です。
編入とは?
編入は、一度「退学」した後、別の高校へ再入学することを指します。
- 高校を一度退学する必要がある
- 学籍が完全に途切れる
- どこにも所属していない空白期間ができる
空白期間が発生するため、卒業までの在籍期間が不足し、卒業時期が延びるリスクがあります。
2. 単位の扱いと年度途中に高校を変更する際の注意点
転入・編入を選ぶ際には「単位の引き継ぎ」も大きなポイントです。
ここでは、全日制高校(学年制)と通信制高校(単位制)の違いを交えて整理します。
2-1. 転入(在籍したまま学校を移る)
全日制高校(学年制)の場合
学年制は単位を年度末に確定する仕組みであるため、年度途中で転入するとそれまでの学習が単位として認められないことがあります。
また、進度の違いにより、履修し直しや原級留置となる可能性にも注意が必要です。
注意点
- 年度途中の単位が引き継がれにくい
- 科目の進度差によって再履修が必要になる
- 原級留置となる可能性がある
通信制高校(単位制)の場合
一方で、通信制(単位制)は、年度途中に転入した場合でも学習成果が反映されやすいことが特徴です。
しかし、学校によっては追加のレポート提出が必要となる場合もあります。
注意点
- 追加のレポートが必要(学校による)
- 履修方法の違いに慣れる必要がある
2-2. 編入(一度退学して再入学)
全日制高校(学年制)の場合
転入同様、単位を認定してもらえないケースがあります。
また、退学による空白期間が生まれ、卒業に必要な在籍期間(3年以上)が不足しやすい点がデメリットです。卒業が半年〜1年遅れることもあります。
注意点
- 年度途中の単位が引き継がれない
- 空白期間の影響で卒業が遅れやすい
- 中途退学の記載が履歴書に残る
通信制・単位制高校の場合
単位制のため、退学前に取得した単位が認定されやすく、年度途中からでも再スタートしやすい仕組みです。
ただし、空白期間が長い場合は履修計画の立て直しが必要になります。
注意点
- 卒業時期がずれる可能性
- 履修科目を一から組み直す必要
- 中途退学の記載が履歴書に残る
5. 転入・編入に向いているタイプ
転入と編入のどちらが適しているかは、生徒の状況によって異なります。
転入が向いているのはこんな人
- 在籍を続けたまま、できるだけスムーズに学校を移りたい
- 同級生と同じ時期に卒業したい
- 中途退学という記録を避けたい
- 現在の学校で取得した単位を最大限活かしたい
特に「卒業時期をずらしたくない」生徒にとって、転入は最もリスクが少ない選択肢です。
編入が向いているのはこんな人
- すでに退学しており、改めて高校に入り直したい
- 学び直しをしたい、環境を一度リセットしたい
- 空白期間の発生や卒業の遅れを許容できる
編入は学籍がいったんリセットされるため、環境を大きく変えたい人には向いています。
ただし、卒業計画は慎重に立てる必要があります。
6. どの高校へ移るべき?学校選びのポイント
転入・編入先によって、単位の扱いや学習スタイルは大きく異なります。
特に次の3点は必ず確認しておくべき重要ポイントです。
①単位の引き継ぎやすさ
学年制高校では年度途中の単位が認定されにくい一方、通信制・単位制高校では柔軟に認定されやすい仕組みがあります。
「どれだけ単位が生かせるか」で卒業時期が変わります。
②在籍期間のカウント方法
転入の場合は継続してカウントされますが、編入では空白期間の分だけ不足します。
特に高2・高3での判断は慎重に。
③学習スタイルの適性
毎日通学してまとまった授業を受ける学年制が向いているのか、レポートや対面授業を組み合わせて自分のペースで学ぶ単位制が向いているのかは、生徒によって違います。
高校を移る際には、「どの制度なら卒業がスムーズか」と「どんな学び方が自分に合うか」を軸に選ぶことが重要です。
7. クラークNEXT高校なら転入・編入でも安心できる理由
クラークNEXT高校は、通信制の柔軟性と全日通学の手厚いサポートを組み合わせた「新しい学び方」を提供しています。
転入・編入を考える生徒にとって、次のような強みがあります。
毎日通学の全日型だから、学習リズムが崩れにくい
通信制でありながら週5日通学するため、生活リズムを立て直しやすく、途中からの学習でも継続しやすい環境が整っています。
単位制のため、年度途中でも単位が無駄になりにくい
転入・編入でありがちな「単位の取りこぼし」を最小限にでき、卒業までの道筋が描きやすくなります。
生成AI × 個別最適学習で学び直しもサポート
専用AIチャットを活用し、一人ひとりの理解に合わせて学習を補強。苦手の把握から補習までスムーズにつながります。
コース制で“好き”を伸ばしながら進路の武器づくりができる
eスポーツ/メディアアート&プログラミング/ロボティクスの3コースで、作品制作や大会出場など実績を残しやすく、転入後のモチベーションにもつながります。
通信制の柔軟さと、全日通学の安心感を兼ね備えた学校だからこそ、「高校をやり直したい」「新しい環境で学びたい」という生徒を力強くサポートできます。
8. まとめ:後悔しない選択のために
高校を途中で変更するという決断は、とても大きな勇気が必要なものです。
しかし無理を続けるよりも、一度立ち止まり、自分にとって最適な学び方や学校を選び直すことで、新しい道が見えてくることがあります。
転入・編入にはそれぞれメリットや注意点がありますが、まずは今抱えている不安や悩みを整理し、どの方法が自分にとってより良い未来につながるかを丁寧に考えていくことが大切です。
自分に合った環境で学ぶことができれば、その後の高校生活や進路の選択肢は一気に広がります。
不安な点や疑問があれば、学校への相談や説明会の活用を通して、安心して次のステップを踏み出せるように準備していきましょう。
一歩踏み出す勇気が、これからの高校生活を大きく変えるきっかけになるはずです。
