【教科探究】理科×数学 〜分子の形を「見える学び」に。教科横断で広がる学習の可能性〜
クラーク記念国際高等学校 横浜キャンパスでは、生徒一人ひとりの興味・関心を深め、学びをより実感できるものへと高めるために、探究的学びの授業を積極的に展開しています。
今回はその取り組みの一つとして、理科×数学のコラボレーション授業とその成果をご紹介します。
■ 見えない“分子”を、見える学びへ
化学の授業で多くの生徒がつまずく「分子の形」。
「目に見えない」「イメージしづらい」──そんな率直な声を共有するところから授業はスタートしました。
そこで今回の授業では、
『見えない分子を、自分たちの手で“見える模型”として再現しよう』
という探究プロジェクトを実施。
生徒たちは分子の結合角度や結合距離を調べ、それを正確に拡大して模型化するというチャレンジに取り組みました。
■ 教科がつながると、学びが動き出す
模型づくりの中で立ちはだかったのが「角度の測定」。
分度器の数には限りがあり、どうすれば正確に作れるのか……。
その課題を突破したのが、数学の力です。
三角比や相似比を活用し、理科の知識と数学の計算を組み合わせることで、より精度の高い分子構造モデルを完成させました。
理科と数学が結びつく瞬間を体験した生徒たちからは、
「構造が立体になると、安定性の意味がよくわかる!」
「理科の“なぜ”を、数学で説明できた!」
といった驚きと発見の声が多く上がりました。
■ 教員の専門性がつながる、“協働”の授業づくり
今回の授業は、理科と数学の教員が、
「どうすればもっと理解が深まるか」
「どの段階で数学的な視点を入れると効果的か」
と議論を重ねながら、一緒に作り上げたものです。
授業後も教員同士で振り返りを行い、次回に向けた改善や発展案を積極的に共有。
本校の“チームとして学びを支える文化”が、今回の探究授業にも色濃く表れています。
■ 担当教員よりコメント
「今回の理科×数学の探究は、生徒が“知識を使って考える楽しさ”を実感できる素晴らしい授業でした。教科をつなぐことで、単なる知識習得ではなく、“問いを持ち、自ら解決する力”が育ちます。今後も教員同士が専門性を持ち寄りながら、生徒の学びをより深める授業づくりを進めていきます。また、授業を一枚のシートにすることで情報交換をしながら生徒のコンピテンシーを伸ばしていけるようにしたいです。」
■ 次はQ探〜冬の陣へ
今回の学びは、冬に開催される Q探(クラーク探究)〜冬の陣〜 にもつながっていきます。
理科と数学が交わった今回の経験が、生徒たちの次なる探究をどのように深めていくのか、今から楽しみです。
クラーク記念国際高等学校 横浜キャンパスでは、今後も教員の専門性をつなぎ合わせながら、
「学びが動き出す授業」「教科の枠を越えた新しい学び」
を全力でつくり続けます。
