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【コース・専攻】「トマトは果物に属する?野菜に属する?」から始まる集合の世界〜数学×探究〜

厚木キャンパスでは、数学の授業において、生徒の主体的な学びを促す探究型の取り組みを進めています。今回は、数学Ⅰ「集合」の単元において、「トマトは果物か?野菜か?」という“トマト裁判”を導入に取り上げ、論理的思考を深める授業を実施しました。

授業の冒頭では、1893年のアメリカ・ニューヨークで実際に争点となった「トマトは果物か野菜か」という裁判(※ニクス対ヘデン裁判)を紹介。オックスフォード英語辞典や農業・税関の定義を基に、立場によって「果物」「野菜」が異なることを学びました。
ここから生徒たちは、「果物とは何か?」「定義はどうあるべきか?」という問いを自ら立て、グループでの探究活動に進んでいきました。

生徒たちは集合の概念や命題の考え方を活用しながら、自分たちの問いに対して分類図や集合図、命題表などを用いて思考を可視化していきました。
「果物の定義を“植物の一部で、食べられ、甘いもの”とするなら?」「ではキュウリやナスは?」「集合として重なる部分は?」といった、数学の論理を日常の事象に結びつけながら深める姿が印象的でした。

あるグループは、植物学的・料理的・法律的な3つの観点で分類を行い、「定義は文脈によって変わる」という本質的な気づきを共有してくれました。

本授業では、数学の知識を使って身近な疑問を深く掘り下げる経験ができました。「集合」や「命題」は抽象的な概念ですが、トマトという身近な題材から思考を展開することで、数学を批判的な目で見ることで、現実社会とつながっていることを実感できたようです。

生徒たちの「自分で問いを立て、自分たちで調べ、議論し、形にする」力が育まれたことが、何よりの成果となりました。 

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