【カナダ・ウィスラー探究留学×考える力】
自然と向き合い、自分たちの問いを深める3日間
9月9日から11日にかけて、生徒たちはESL授業に加え、自然体験や地域社会について学ぶ探究活動に取り組みました。
前回の記事で紹介したように、今回のウィスラー探究留学では、英語を学ぶだけではなく、現地の文化や自然、人々との交流を通して、世界を知り、自分自身の視野を広げることを大切にしています。
今回の3日間では、さらに一歩進んで、自分たちが設定した「問い」を実際の体験や現地の人々との交流を通して深めていきました。
豊かな自然の中で体を動かす。
地域で暮らす人々の話を聞く。
自分から英語で質問する。
教室の中だけでは得られないリアルな学びを重ねながら、生徒たちは少しずつ「自分の問い」に近づいています。
【9月9日】マウンテンバイクの聖地で、自然を体感する
ESL授業の後、マウンテンバイクを体験しました。
ウィスラーは世界的なマウンテンバイクの聖地として知られています。
生徒たちは豊かな自然の中で実際に体を動かしながら、ウィスラーの地形や景観、そして自然と人との関わりを体感しました。
渡航前の事前学習や、現地でのハイキングで紹介された場所を実際に訪れることで、これまで「知識」として学んできたウィスラーの自然や文化が、よりリアルなものへと変わっていきます。
「なぜこの場所では、自然を生かしたスポーツが盛んなのだろう?」
実際にその場所に立ち、自分の目で見て、体験するからこそ生まれる新たな疑問。
この日の体験も、生徒たちの探究の問いを深めるきっかけとなりました。

【9月10日】熊との共存から、「人と自然の関係」を考える
午前のESL授業を終え、午後からは本格的な探究活動がスタートしました。
これまでに一人ひとりが設定した問いについて、さらに考えを深めるとともに、翌日に行う街頭インタビューに向けた準備を進めました。
「何を知りたいのか」
「誰に聞けば分かるのか」
「どのような質問をすれば、自分の問いに近づけるのか」
自分たちで考えながら、探究活動を進めていきます。
熊との共存から学ぶ、地域の環境保全
活動後には、ウィスラーで行われている環境保全の取り組みについて学ぶゲストスピーカー講演を実施しました。
講演では、ウィスラーで進められている「Bear Smart Community」の活動について学び、人と野生動物がどのように共存しているのかについて考えました。
自然豊かな地域だからこそ生まれる「熊との共存」という課題。
その課題に対して、地域全体でルールづくりや啓発活動に取り組んでいることを知り、生徒たちは、「自然を守ること」と「人が安心して暮らすこと」をどのように両立できるのかを考えました。
さらに、
「日本ではどうだろう?」
「自分たちの地域にも似た課題はあるだろうか?」
と、自分たちの身近な地域へと視点を広げる姿も見られました。
海外の事例を知ることは、日本を外から見つめ直すことにもつながります。

【9月11日】自然の中で問いを深め、街頭インタビューに挑戦
9月9日のマウンテンバイク体験を踏まえ、この日はさらに本格的な実走体験を行いました。
「自然の地形を活用したスポーツの展開について考えるグループ」と「人・環境・動物の共生について考えるグループ」に分かれ、それぞれの探究テーマに沿って活動しました。
自然を生かしたスポーツのあり方を考えるグループは、さらに山の上を目指して走行。もう一方のグループは、自然や動物を守るための取り組みを各ポイントで学びました。
どちらのグループも、ガイドの方への質問を通して、自分たちの「問い」を深めるヒントを探していました。
英語を使って、自分の問いを確かめる
午後は、ウィスラービレッジ内で街頭インタビューに挑戦しました。
見知らぬ土地で初めて会う人に自分から声をかけ、英語で質問することは、生徒たちにとって大きなチャレンジです。
緊張しながらも、全員が勇気を出して現地の方に声をかけ、自分たちの探究テーマについて質問しました。
「英語を学ぶ」だけではなく、「英語を使って、自分が知りたいことを知る」。
実際に人の声を聞き、自分たちで情報を集めることで、それまで考えていたことを見つめ直し、新たな問いへとつなげていきます。
その後はAudain Art Museumを訪れ、ウィスラーの芸術や文化に触れました。日本の美術館や博物館との違いについてガイドの話を聞き、新たな視点を得る機会となりました。



体験する。問いを持つ。さらに深く考える。
この3日間、生徒たちはさまざまな場所で「本物」に触れてきました。
豊かな自然を自分の身体で感じる。
地域の取り組みについて現地の人から学ぶ。
ガイドに自分から質問する。
そして、街に出て、知らない人に英語で話しかける。
こうした経験の中で生まれたのは、単なる「楽しかった」という感想だけではありません。
「なぜだろう?」
「もっと知りたい」
「実際に聞いてみたい」
「日本ではどうだろう?」
そんな新しい問いです。
探究は、答えを教えてもらうことではありません。
自分で問いを持ち、実際に体験し、情報を集め、人の考えを聞き、そしてまた自分の考えを深めていく。
その繰り返しの中で、自分なりの答えを探していきます。
ウィスラーという「世界そのものを学びのフィールド」にして、生徒たちは今、そのプロセスを実際に経験しています。
世界を見ることで、自分の問いと未来を深める
今回のウィスラー探究留学は、まだ終わりではありません。
これからは、現地で得た経験や情報、そして街頭インタビューで聞いた声をもとに、成果発表会に向けた活動が本格化していきます。
「ウィスラーで何を学んだのか」だけではなく、
「その経験から、自分は何を考えたのか」
「どんな新しい問いが生まれたのか」
「その問いをこれからどう深めていくのか」
を、一人ひとりが自分の言葉で表現していきます。
世界を知ることで、自分の「当たり前」が変わる。
人と出会うことで、新しい価値観に気づく。
そして、問いを持って世界を見ることで、これまでとは違った景色が見えてくる。
今回の活動では、自然体験や地域の環境保全についての学び、現地の方々へのインタビューなど、さまざまな体験を自分たちの「問い」と結び付けながら、「なぜだろう?」「もっと知りたい」という思考を深めています。
実際に見て、聞いて、感じたことをもとに、自分なりに考える。
日本との違いやさまざまな価値観に触れながら、一つの答えにとどまらず、さらに問いを広げていく。
こうした経験を通して、生徒たちは「考える力」を育んでいます。
カナダ・ウィスラーでの一つひとつの経験が、生徒たちの「問い」を育て、15のキーコンピテンシーの一つである「考える力」の成長につながっています。
これから生徒たちがどのような問いを立て、どのような答えを見つけていくのか。
世界を見て、問いを持ち、自分なりの答えを探す。
ウィスラーでの挑戦は、まだまだ続きます。
